*「待て!お前…今なんて言った?」
「え?」
――――――――――――――――――――chapter26 チコ捜索隊――――――――――――――――――――
チコがいない朝…初めてだな、当然こんな時にのんきに眠れるはずも無く、俺は一睡も出来ずに朝を迎えてしま
った。
「おはようございます、シンゴさん。」
朝になったから体を起こしたらサーナイトに朝の挨拶をされた。いつの間に起きたんだろう。もしかしたらこの
人も眠ってなかったのかもな。
「おはようございます…チコは帰ってきました?」
「いえ…。」
「そうですか…。」
帰ってきたらチコの性格から言って真っ先に俺のところに来るもんな…。
「ふわぁあぁ…、おっは〜。」
ロゼリアが起きてそう言った、古いな…
「このままじゃヒロインは私ね。」
ロゼリアはそうやって言ったが、少し不安そうだ。
「サーナイトさん…ロゼリア、ちょっといいかな?。」
サーナイトとロゼリアは俺のほうを見た。何を言われるのか大体解ってる感じだ。
「…チコがなんの連絡もなしに半日以上もいなくなるなんておかしいと思うんだ。」
「はい、私もそう思います。」
「お祭りのとき誰か見つけたみたいだったよね。」
「うん…もしかしたら事故に巻き込まれたのかもしれません。」
「捜索を要請したほうがいいかもしれませんね…。」
「伝言板!、あれ使えますよ。」
「えぇ、その方法が一番いいでしょう。」
俺たちは中央広場に向うことにした。
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伝言板に紙を貼って、踵を返し中央広場に戻ろうとすると、ムクホークがいた。
「あぁ、シンゴさん。おはようございます。」
「あ、ムクホークさん。どうしたんですか?」
「相変わらずファドルスにいたる確証が得られないもので…今日はサーナイトさんにお話を伺おうかと。」
「私にですか?」
「他の街に行くこともあるあなたならこの街では聞けないような情報も聞けるのでは…と思いまして。」
「それは良いんですけれど…今、私達は問題を抱えているんです。」
「問題…ですか?」
「はい、実はチコが昨晩から姿を見せないんです。」
俺たちはチコが昨日のお祭りで誰かに着いて行き、そのまま一晩帰って来なかった事をムクホークに伝えた。
「そうですか…チコさんが。解りました、我々警備隊もチコさんを探します。」
「サーナイトさん…もしかするとあなたの知っている情報がチコさんの手がかりにも役に立つかもしれません。
よろしかったらご協力いただけますか。」
「解りました…。」
と言ってサーナイトは俺とロゼリアのほうを見た。
「出来ればこの話はシンゴとロゼリアにも話したいんですけど…。」
「…。そうですね。シンゴさんもその話を聞いてからのほうがチコさんを探す手がかりがあるかもしれません。
」
「案外話しているうちにケロッと帰ってくるかもしれないしね。」
ロゼリアが突然割ってきた。口ではこう言ってるけど案外心配しているんだろう。
俺たち4人は図書館に言ってサーナイトの話を聞くことにした。
図書館でチャーレムに事情を話し、俺たちは応接間のようなスペースを貸してもらった。
「4日まえにも、チコ、シンゴと一緒にここへ来ました。」
サーナイトが話し始めた。
「私達は、サン・ポケについて調べていたんです。」
「サン・ポケですか?」
「はい、カイオーガとグラードンの戦いが終わった後、チコがこの世界に帰ってきて…どうしてそれができたの
かわからなくて…。」
ムクホークはじっとサーナイトの言葉を待っている。
「チコが『あなたにはまだ大切な仕事がのこっている』と、誰かに言われたと言っていて。」
「…『だれかに』ですか?」
「はい、その『だれか』がもしかするとサン・ポケなのかも、と。突飛な思いつきかもしれませんが。サン・ポ
ケは人々の願いをかなえると。」
「それで、私はサン・ポケについてもっと知りたいとこの街を出ました。」
「それは4日前ですね」
「はい、その足でまずフリーザーに話を聞きに行きました。同じ伝説のポケモンですので、何か知っているかも
と思ったのです」
「フリーザーには会いましたか?」
「はい、フリーザーはサン・ポケは生きているといっていました。」
「『サン・ポケは生きている』ですね」
「はい。千年に一度7日間だけ姿を現す。今年がその年だと。」
「メルカート創立1000年…ほんとうだったのか」
ムクホークが呟くように言った。どっかにそうやって書いてあったんだろう。
「その年に俺がここへ来た。そして歴史は少し変化した。」
俺は、何かみえないものがつながるような気がして口に出した。
「そういえば…関係ないかもしれませんけど。」
俺は不思議な出来事が起こったのを思い出した。
「なんでしょう?シンゴさん。」
「俺、チコと一緒に、3日前に雫の山でサーナイトさんに会ったんです。」
「え?私にですか??」
「でもその日サーナイトさんは全然違う場所でポケドーロのグレイスさんに会っているんです。」
「あ、グレイスさんにあったのは覚えています。チコとシンゴに伝言を伝えました。」
「サーナイトさんはどちらでグレイスさんにお会いになったんですか?」
「吹雪の遺跡っていうダンジョンです。」
「吹雪の遺跡でグレイスさんに会ったんですね。」
「その日は一日中そこにいましたよ、フリーザーさんの知識が意外に豊富だったもので。」
「シンゴさんが3日前に会ったのはサーナイトさんだというのは確かですか?」
「それが…声を掛けたけれど逃げるようにいなくなってしまって、他のサーナイトと間違えるようなことは無い
と思うんですが。」
「シンゴさんとチコさんはサーナイトさんと思しき人物を見かけた…という事ですね。」
「サーナイトさん、先ほどの話を続けていただけますか。」
「その後他の町も行ってみましたが…これと言った収穫が無かったので、昨日メルカートに戻ってきたんです。
」
「ありがとうございました、もしかするとフリーザーさんが何かもっと詳しいことを知っているかもしれません
…フリーザーさんにも話を聞いてみようと思います。」
と言ってムクホークはメインストリートから出て行った。
「シンゴさん今思ったんですけど…フリーザーさんなら何か知ってるかもしれません。」
「え?チコの事を??」
「はい、並外れた知識と情報網を持っているので…もしかしたら…と。」
「そうですね…メルカートでは手がかりが得られませんでしたから。」
メインストリートを通っていくのは、誰かが見てたんだけど、という事はチコはどこかのダンジョンに行ったの
かなぁ。
チコの行方の情報を得るために俺とサーナイトとロゼリアは吹雪の遺跡へ向った。
――――――――――――chapter26 チコ捜索隊:END chapter27 吹雪の遺跡 に続く――――――――――