――――――――――――――――――chapter25 二人のサーナイト―――――――――――――――――――

 俺とロゼリアで露店めぐりをしていると、そこには大きな荷物を抱えた………

 …。

 …やっぱり会ったか。いや、好きだけどね、いい人だし。ただ何となく調子狂うんだよなぁ。

 「お!あんさんか、またおうたな!!」
 ザングースは何人前もの焼きそばと、何人前ものリンゴ飴を持っていた。おしいっ。

 「お、今日はあの姉ちゃん、おらんのか?。残念やなぁ。」
 相性いいみたいだからな。

 「振られたんか?。新しい彼女って訳か。」

 「えっ…いや、新しいチームメイトで、チコはちょっと用事があって…。」
 詳しく説明すると長くなりそうだからここは適当にごまかしとこう。

 「ところでザングースさんはどうしてそんなに大きな荷物を抱えて…?。」
 食わせられたらどうしよう。

 「お、こいつか?。こいつはな、わても店を開いてるから、その…」

 「他の店の偵察ですか?」

 「息抜きや」
 え〜〜〜。

 「ザングースさんは何の店を開いてるんです?」

 「何の店やと思う?当ててみな。」
 解るか、そんなん。

 「えーっと…的当て屋とか?」
 ザ・適当

 「う〜ん、惜しいな。あと少し、やった。」
 当たらねぇって。

 「えっと…じゃぁ何をやってるんですか?」

 「カタ屋や。」
 カタ屋!?

 「カッ、カタ屋かよ!?」

 「ジョーダンや。」
 …あぁクソッ、騙されたッ。そろそろ学習しろよ俺も。…カタ屋についてはお家のお父さんかお母さんに聞いて

ね。

 「本当はすぐそこで、じゃがバタ売ってるで、『ザン兄さんのごっつうんま〜いい、じゃがバタ屋』って店や。


 ザン兄さん!?。

 「そやそや、く〜だらない世間話はおいといてや…、さっき歌姫のサーナイトさんがあんさんの事探しとったで

。」

 「え?ほんとに??」

 「これはさすがにほんとや。この人ごみの中やし…ま、あの姉ちゃんと一緒に頑張って探しいな、手伝ってやり

たいのは山々やけど、わては店番で急がしいんや。」
 その大量の食い物はなんだよ。

 「ほんじゃな、また話そうや。」

 「…なぁにあのナウくない人?」
 ロゼリアがなんか珍しい生物でも見たかのような顔をしながらそう言った。素朴な疑問なんだけどロゼリアはナ

ウいの意味を解って使ってるのかな…?。微妙に違うような。

 「…腐れ縁かな。」

 「ふぅん…。」

 「歌姫のサーナイトさんってリストランテのあの人よね?」

 「あ、知ってるんだ。」

 「当たり前田のクラッカーよ」
 うわぁ…懐かしいフレーズ聞いたな。

 「きっと、まだその辺にいるんじゃない?。探しましょ。」
 もしかしてチコはサーナイトさんを見つけて…?

 でもこの状況じゃ俺たち小さいし、とてもじゃないけど、見つけられないよ。

 「風船でも、持って歩くってのはどう?」
 
 「え?」
 ロゼリアの見たほうを見ると、そこではバリヤードさんが風船売りをやっていた。俺の顔(つまりワニノコ)の

風船もある。

 そいつを一つ買って、うろうろする事にした。もちろん持っているのは仕切りたがりのロゼリアだ。

 風船の効果は知らないが、風船を買って10分ほどでサーナイトさんの姿が見えてきた。

 「シンゴさん、お久し振りです。」

 「あ、サーナイトさん。どうでしたか?旅のほうは」

 「そうですね…色々と収穫がありました。」

 「結論から言わしてもらいますと、サン・ポケはまだこの町に生きて、いるの可能性があるという事が解りまし

た。」

 「な…なんだって!?」

 「どうやらサン・ポケ、ジラーチは1000年に1度、7日間だけこの地上に出てくるらしく…今が丁度その時

期らしいのです。」

 「なるほど…そうなんですか。」

 「はい、フリーザーさんに聞きました。」
 フリーザーはそんなことまで知ってるのか。

 「ところでサーナイトさん、チコを見ませんでしたか?」

 「いえ…見てないです。すいません。」

 「どこ行っちゃったのかなぁ…チコ。」

 「この人ごみで逸れてしまったんですか?」

 「いえ…どうやら誰かの姿を見て、どこか行っちゃったんですよ…。もしかしたらサーナイトさんを見たのかと

思ったんですが、」

 「所でその方は…?」

 「随分かしこまった喋り方する人ね、私はロゼリア、チームステラのチームメイトよ。」

 「えっと、ロゼリアが入ってチーム名が変わったんです。」

 「そうなんですか…私がいない間にそんなことが。」

 「はい。色々ありまして…」
 そう言って俺はあることを思い出した。

 「そういえば・・・サーナイトさん。旅の途中で俺たちに会いました?」

 「いえ…会ってないですけど、どうしてですか?」

 「…。あ、いいです。なんか俺の勘違いだったみたいで。」

 「…?。」

 「そうだ、サーナイトさんもチコを探すの手伝ってくださいよ。」

 「はい、もちろん。」
 サーナイトは笑顔でそう答えた。とてもじゃなけど、ウソを付いているように思えない。でもこの間ダンジョン

で見たのは一体…?

 一日中探したが…。

 結局チコは見つけられなかった。

 いつの間にか電飾にも明かりがともされ、

 人も徐々に少なくなっていった。

 「シンゴさん…。心配なのはわかりますが、チコさんの事ですから…大丈夫ですよ。」

 「うん…。」
 チコ…。どこに行っちゃったんだよ。

 「もう夜も遅いです…もう寝ましょう。」

 チコの事は心配だけど…外はもうどっぷり暮れてしまった。

 俺は不安を抱えながらもサーナイトとロゼリアと共に基地に戻った。

―――――――――chapter25 二人のサーナイト:END chapter26 チコ捜索隊 に続く―――――――