*「あたしよ。あ・た・し!」
――――――――――――――――――――chapter23 みかんの行方―――――――――――――――――――
う〜ん、ダメだ。これもまだ青いなぁ。入って直ぐの所にあったのよりはだいぶ、オレンジ色になってきたけど
。
ん?。果樹園の中を探索していたら、なんだか話し声が聞こえてきた。
*「兄貴、こっちには良さそうなみかん、ありませんぜ。」
兄貴って。
*「こっちもです。」
二人の聞き覚えの無い声、その後に
「くそう、ここでポケドーロ様に恩着せておけば、俺たちの事も一目おいてくれるかもしれねぇ。」
この声、どっかで聞いたことあるな。
まぁ知り合いなら大丈夫だろうと、俺はその3人の姿を確認した。
「くそう、兄貴、追いつかれやしたね。」
2人の聞き覚えの無い声のうち、そう言うのはドラピオン、もう一人はグライオンだ。だから兄貴って。
「おい!、シンゴ!」
俺に気がつき声をかけて来たそいつはボスゴドラ。
「…誰だっけ?」
このボスゴドラ、見たことあるし、声も聞いた事あるんだけどな。
「くそやろうがッ!忘れてやがるッ!!。」
「聞いて驚け!」
見て笑え。
「この方はな、コソドーロリーダーのボスゴドラ様だッ!」
俺のちょっとしたおちゃっぴーに対してグライオンが熱くなって反応してきた。そうカッカするなよ。
「てめぇ最近ちょっと生意気だぞ!俺たちはネクストクラスになるまで3ヶ月もかかったのにてめぇはチームに
入って1週間で上がりやがって!!」
逆恨みされてもなぁ。
「だいたい、勝手にランク上げておいてこのボスゴドラ様になんの挨拶もねぇってのが気にくわねぇ。」
挨拶しなきゃいけなかったんだ。勝手にそんなルール作られてもなぁ。
「それに麗しのポケドーロ様と仲良くしやがって!。俺なんか女の子と会話したことすらねえぞ!。チームも男
だけだしな!!」
そこっ!?。っていうか以外にシャイなんだな。
「ただですむと思うなよ!」
お金払えばすむのか?
ボスゴドラは俺に突然「ずつき」を繰り出した。
が、俺は間一髪それを避けた。おぉ危ね、危ね。
「ハイドロポンプ!」
すかさず俺は反撃した。
「ちくしょう!やったな!!」
ボスゴドラが反撃しようとすると、
*「ちょっと〜なんの騒ぎ〜??」
と声が聞こえた。
「グ、グレッ、、イスさん!来てらっしゃったんですか!?」
緊張しすぎだろっ。騒ぎを聞きつけてかグレイシアがやって来た。
「シンゴ、何かあったの〜?」
グレイシアは俺のほうに向いて聞いてきた。
「いえ!なんでもありません!。野郎ども!。ここはひとまず撤収だ!!」
グレイシアははっきり俺に聞いたはずなのになぜかその問いかけにはボスゴドラが答えた。
「あ!待ってくださいよ!兄貴ィ!!」
「待ってくださ〜い!」
恥ずかしさで(?)走り出したボスゴドラを二匹が追っかける。
「なんなの〜?あれ?漫才の練習〜??」
今ちょっと、ひょっとしたらそうだったのかもしれないと思ってしまったよ。
「ところでシンゴ〜、みかん、あった〜??」
「えっと、ここらへんにはまだ無いみたいで…。」
「う〜ん、じゃぁ引き続き探しましょう〜。」
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「兄貴、いきなり逃げないでくださいよ。」
「逃げたんじゃねぇよ!、ただ…うん。そういう事だ。」
「、、、。まぁ、それにしてもシンゴって面白くない奴ですよね。」
「ちくしょうめ、なんとかして吠え面をかかせてやりたいぜ…。」
「兄貴!。こういうのはどうでしょう?(ごにょごにょごにょ)…。」
「なるほど、いいアイディアだな。…ん。」
「おい!そこのお前!ちょっと協力しろ!!」
「S&Tのチコくんをちょっとからかってやるとするか。」
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果樹園の隅っこまで行ってしまって、時間的にも丁度良かったので、俺は一度、入り口の集合場所に戻ることに
した。
そこに行くとすでにチコはすでにそこにいた。なんだかうれしそうだけど。お、もしや。
「やったよシンゴ!ほら!!」
チコの短い手にはオレンジ色でおいしそうなみかんが握られていた。
「やったね!チコ。」
これで依頼完了だ。
「あ〜、見つかったんだ〜。きっと〜デンデも〜喜ぶわよぉ。」
グレイシアも戻ってきて、俺たちはメルカートに戻ることにした。
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ポケドーロの基地に着いて、チコがみかんを差し出すと、
ミロカロスは大げさなぐらい喜んだ。初めてこの人の笑顔を見たような気がする。
「ありがとね、二人に頼んで良かったわ。」
「グレイスが〜風邪をひいた時は〜、みかんじゃなくて〜、ドルチェお願いね〜。」
そのくらい買って来い。
「じゃぁ、これ、今回のお礼の『スタミナリボン』よ。2人で使って。」
「え!いいんですか!?。こんな高価なもの!2つも!!」
チコは凄く驚いた。どんだけ高いのだろう。
「タンスを整理してたら、出てきたの」
そうですかい。でもそのリボンはとてもタンスの奥から出てきた物には見えない。やっぱりちゃんと用意してく
れたんだろう。
「あ、ありがとうございました。」
チコは深々と頭を下げた。
「それは〜こっちのセリフよ〜。」
「これでデンデも明日の創立祭に出れるといいけど、あの子、楽しみにしてたから。」
「創立祭?」
初耳ですが。
「そういえば明日でしたね、色々忙しくて忘れるところだったわ。」
とチコは言った。
「えっとね、シンゴは初めて聞くと思うけど、明日はこのメルカートが開拓された日、とされてるの。」
「それで〜、甘〜〜〜い、チョコバナナとか〜、綿菓子とか〜〜、杏飴とか〜、色々あるの〜」
お菓子ばっかり!?魅力そこだけじゃないだろ、多分。
「お好み焼きとかね。」
ミロカロスが割ってきた。
「あ!焼きそばも捨てがたいわよ!!」
とチコも加わった。食べ物ばかりっ。まぁ女の子(×3)だししょうがないか。まぁ明日になれば解るだろう。
(明日はこのやり取りにデンリュウも加わるんだろうか…。)
俺も明日誰かとこんな楽しく話しが出来るかな…。と想像したら真っ先に俺の頭に浮かんだのはザングースだっ
た。おっとっと、いかんいかん。俺は慌ててそのイメージを打ち消した。
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「おやすみ、シンゴ、明日はお祭りだし、早起きしようね」
「うん、チコお休み。」
金欠にならなきゃいいけど。
Zzz…。
―――――――――chapter23 みかんの行方:END chapter24 メルカート創立祭 に続く――――――――