――――――――――――――――――chapter7 チームライト―――――――――――――――――
チームライトねぇ。どんなチームなんだろうか。
ぼくはそのチームの基地に向かうまでにちょっと想像を膨らましてみた。
こういうのって楽しいよな。遠足前みたいで。
ワタッコやポポッコがいて、基地も空中にあるのかな…。
そのライトじゃないって?。
じゃぁ、チームメイト全員、野球で…。
なに?、それも違うって?。
実はあの有名な兄弟をリスペクトした、チーム名で、グライガーや…。
え??。もういい??、あぁそうかい。
ぼくもちょっと限界を感じてたところだ。
まぁ、多分、ランターンみたいなポケモンがいるチームなんだろう。
…うわぁ。
とまぁ、こんなくだらない事を考えていたら、まっ黄色の建物が見えてきたけど。
まさかあれじゃないよね?。ひときわ目立ってるよ。
うん、まぁぼくもアレだと思うよ?。多分。でも入りたくないよ、なんか。
「イブ…あの黄色い建物がそうみたい」
『…』の部分にやけに力がこもっている。ようし、覚悟を決めて行くか!
「失礼します…」
基地は窓という窓がすべてカーテンが閉められているみたいだ。この基地は窓があるのか、ぼくらのチーム基地には窓が無いからなぁ。
やっぱり基地の内部も黄色で統一されている。
足がゼンマイみたいになってる楕円形のテーブル、横にやはり足がゼンマイになってる小さめの背もたれが無いいすがある。
スカーフやリボンをしまうんであろう、てっぺんが丸いタンス、とっても丸くって、なんだか魔法の国にありそうなタンスだ。
オボンの実やリンゴをしまって置くんだろう、冷蔵庫、やはり丸い。いいなぁ、ぼくたちはいつもがルーラ倉庫に預けてるからなぁ。
ベッドの近くには、「香草店」で買ったと思われる香水がある。
香草店ってのは、ポケモンの「よいかおり」みたいに似てて、タイプごとにポケモンが寄り付きやすくなってり、にくくなったりする、香水ってのをつけられる店だ。ただ効果が長く続かないんだけど。
あと、意外に値が張るので、ぼくたちは一度説明を聞いただけで、利用したことが無いんだけどね。
最近模様替えしたんだろうか?。一部分だけ壁の色が違う。
多分、ここに住んでいるのは女の子だろう。これで男だったら、ぼくは帰ることにする。あんまり変人にかかわりたくないよ…。女の子なら、まっ黄色の部屋に住んでてもおかしくは…あるけど。
「あの、ライトのリーダーさん、いますか?」
*「はい、はぁい!。ちょっと待っててね!」
ほ、聞こえてきたのは元気そうな女の子の声だ。良かった。
「おまたせ!『ルセロナの海岸』に行きたいんだって?」
奥から出てきたのは、チームライトのリーダーと思われる、デンリュウ。
ん、いまなんかどこかで『やっぱりな…』って声が聞こえた気がするが、気のせいだろう。
「は、はい。よろしくお願いします。」
リアフって丁寧だよな。ぼくはこんな対応が凄く苦手だ。
「それにしてもレイさんも、どうせ私に同行を頼むくらいなら、私に頼めばよかったのに…」
…ごもっともです。きっと何者かの圧力が働いたんじゃないかな?。
「ま、『ルセロナの海岸』ならあっさり突破できるわよ。さ、行きましょ!」
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ドリッドの川辺、とは打って変わって、道は、まるで舗装されていない。そこらじゅう石だらけだ。
足の裏を切るんじゃないかとか思いながら、慎重に進む。よく、デンリュウはこんなほいほい進めるもんだ。慣れてるんだな。尻尾でバランスをとって…いや、関係ないか、ぼくも尻尾あるし。
念のため、デンリュウさんと同じように尻尾を振りながら、進んでみようとしたが、思いのほか、あっさりこけた。無理だな。
リアフはもう早くも慣れ始めている。勘が良くてうらやましいなぁ。
おや、岩の隙間から磯の香りがしてきた。そろそろだな。
岩の地帯を抜けたら、そこにあったのは真っ白い砂浜、真っ青の海…。うわぁ…。デンリュウさんの家を見たときとは別の意味でうわぁ…。
ちょっと、ここでリアフと『海辺のバカップル』ごっこをやりたいなとか一瞬考えてしまったけど、デンリュウさんもいることだしやめておこう。
「えっと、ところで入り口は…?」
「ここよ」
デンリュウさんはヒレで岩と岩の間の小〜さな隙間を指差し…ヒレ差した。
「こ、ここですか!?」
狭っ!
「そ!さ!行きましょ!!」
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ダンジョンの中は、湿っぽい。土がぬかるんでいて、とても歩きにくい。まぁ、水溜りこそはないが。
フラッシュが無いと進めないと言われたが、来てみてなるほど。ちょうどデンリュウさんの尻尾がライト代わりになっているのだが、それでも1〜2mくらい先しか見えない。
「そういえば、まだ聞いてなかったけど、どんな依頼なの?」
レイさん、仕事をしてください。頼むからそのくらいの説明はしておいてください。
「えっと…私もさっき読んだんですけど、場所と日付しか書いてなくって」
「日付?」
デンリュウさんもぼくと同じところが気になったようだ。日付って…なんの?
「うん。今日、ここに、来て欲しい、って」
「ふぅん、へんなの」
デンリュウさんはそれを聞くとやや芝居ががったような表情をしながら、肩をすくめた。
「そういえば、デンリュウさんは一人で捜索隊をやってるんですか?」
リアフが何気ない疑問をデンリュウさんに投げかける。
「ううん、メリープやモココと一緒よ。今日は二人とも別用で出かけてるんだけど」
デンリュウ一家だな。
ここのダンジョンは当然水タイプのポケモンが多い、電気タイプのデンリュウさんと一緒だったからか、難なく進むことが出来た。
「一応、ここが最奥のはずなんだけれど…」
最奥は普通の小部屋より湿っぽかった。奥のほうに水溜りが1つある。水溜りが出来にくい土地なのかもな。
*「よく、ここまで来れたなぁ!」
いつの間にかぼく達の後ろにいたのはギャラドス。い、いつの間に!?。地面から生えたんじゃないかってくらいだ。
「え!、あのあなたは!?」
「その依頼を出したのは俺だ!。一度、捜索隊と手合わせをしてみたいと思っていたんだ!!」
えぇえぇ!!?。
「(なに、その自己中心的な依頼…)」
デンリュウさんがギャラドスに聞こえない程度の小声でそういってるのが聞こえた。ごもっともです。
「おい!そこのデンリュウ!!聞こえたぞ!!」
あー聞こえちゃったよ。
「じゃぁ行くぞ!!」
こっちの意向は無視するつもりらしい。しょうがないやるっきゃないか。
―――――――chapter7 チームライト:END―chapter8 VSギャラドス…? に続く――――――