―――――――――――――――――――chapter6 ムウマの奇策――――――――――――――――――

 エル・パライソに戻ると、まるで見計らったかのように、ムウマさんが空を眺めていた。

 「あ!ムウマさん!!」

 ムウマさんはぼく達に気が付くと、ゆっくりとこっちを向いた。なんか怖いぞ。

 「負けたのね…依頼主に」

 「す、凄いです!それも占いですか?」

 いや、これただ単に勘がいい人だろ。

 「きっとその依頼主は…何か想定外の力を持っている」

 ムウマさんはこういうとき全くこっちに目線を合わせない。たまに猫がどこ見てんのか解んない時あるだろ?。あんな感じだ。

 「そうなんですよ、実は私たちの出した技をすべて跳ね返されちゃって」

 「そう…跳ね返されるの」

 「通常攻撃もなんですよ!!もうどうしたらいいか…」

 「じゃぁ…攻撃しないで倒せばいいんじゃないかしら?」

 「え…?」

 ムウマさんは道に転がっていた小石を髪の毛(?)で拾い上げた。

 「あ!そうか!!解りました!。行くよ!イブ!!」

 え、うん。ごめんぼく解んないんだけど。

 「さすがムウマさんよね!占い師の実力を見たわ!!」

 重要な情報はすべてあなたがしゃべってましたが、ってかあれ、ただの助言だろ…。

 「いらっしゃ〜い!」

 リアフが行った場所は、カクレオン商店。クセのある双子が店主を勤めている。

 「あの、カクレオンさん!。ゴローンの石、あります?」

 「は〜い、ちょうど在庫がありますぅ〜」

 「あ!そうか!ゴローンの石なら、近づかずに攻撃できるね!」

 「うん!」

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 買い物を済ませた後、ぼくたちはもう一度『ドリッドの川辺』に戻った。そういえばこの川の中って、どんなポケモンがいるのかな…?ぼく一度も覗いたこと無いんだけど…

 「さぁ!もう一度、行こう!!イブ!!」
 川を覗こうとしたら、リアフにどうくつのほうへ押しやられてしまった。寄り道してる暇があるなら

、早く助けに行くよ!って心の声が聞こえてくるみたいだ。はいはい。

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 「ひぃいぃぃぃ!!!」

 ぼくらがもう一度戻ったころに正気に戻ってたら楽なのになぁ、とかいう都合のいい事を考えていたけれど、やっぱり現実はそう甘くないみたいだ。

 「イブ、ゴローンの石で攻撃よ!」

 「うん!」

 ぼくはさっそく石をソーナンスに向かって投げてみた。これがもし跳ね返されたらどうしたらいいのか…?。

 「いたぁい!」

 その心配をよそに、ゴローンの石は通常通りにソーナンスに当たったみたいだ。

 「やった!これなら跳ね返されないみたい!!」

 「だね!リアフ!!がんがん行こう!!」

 ゴローンの石を、ぶん投げながら、ソーナンスのHPを少しずつ減らしていく。

 なんだろう、なんかとっても悪いことしてる気がする。これはあくまで依頼主を正気に戻すためにやってるんで、みんなは真似しちゃダメだからな

 「いたいっ!」

 「いたい!!ストップ!ストップ!!」
 
 ん?なんかソーナンスの様子が変わったような…?。

 「…?。あ!イブ!攻撃やめて!!」

 リアフがソーナンスの異変を察知して大声を出した。

 「あいたたた…」

 あれ?。さっきまでと様子が違うようだ。なんだか、おびえの雰囲気が消えたというか。

 「あの…?」

 リアフがソーナンスに恐る恐る話しかける。なんとなくさっきまでの応戦が後を引いているのだろう。

 「あ、そ、捜索隊の方ですよね?」

 お、良かった。正気に戻ったみたいだ。

 「そうです、大丈夫ですか?」

 「はい!丈夫なのが取り柄なんで!!」

 なんだそりゃ

 「そういうお二人は、大丈夫でしょうか…?す、すいません。さっきは攻撃してしまって、」

 「うん、大丈夫。ちょっとビックリしたけど」

 技を跳ね返されるなんてねー。

 「普通のソーナンスは通常攻撃を跳ね返せないんですけど、なんか私は特別みたいで…ポケモンの使うありとあらゆる技というか能力というかを跳ね返せちゃうみたいなんですよ。」

 なぜ、こんな強い奴が捜索依頼を送ってきたんだろうか。という疑問は無かったことにしておこう。

 「さ、依頼もすんだことだし、エル・パライソに戻りましょう!」


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 「さすがだね!。この難門をこなすとは思わなかったよ!!」

 発言のすべてがテキトーだなこのデリバードは。本当にレイなのだろうか。

 「う〜ん、じゃぁ次はこの依頼をお願いしようかな?」

 デリバードの手には1枚の封筒がある。どうやら捜索願みたいだけど…?。

 「それは…なんですか?」

 「そうだねぇ、説明するより、行ってみたら?」

 テキトーだよ。仕事しろよ。

 「というか僕も良くわかんないんだよ!これも依頼主不明なんだよね!ははは!」

 またか…。

 「場所は…」

 確かに、そのくらい言ってほしいもんだ。

 「『ルセロナの海岸』だね。」

 リアフがはじめて聞く場所だわ、見たいな難しい顔をしている。

 「う〜ん、そういえば君たちは行った事がないっけ?」

 この人って何かしらの根拠を持って依頼を振り分けているのか?。そうであると信じたい。サイコロ振ってないよね?

 「あ!。『ルセロナの海岸』はフラッシュを覚えてないといけないんだけど…君たちが覚えてるわけ無いか」

 俺たち、不向きじゃん…。ってか無理じゃん。

 「え…あのどうすれば…」

 リアフもなんか、何言ってんだろうこの人、みたいな顔になってきたぞ。

 「じゃぁ、チーム、ライトが今フリーのはずだから、声をかけてみるといいよ!リーダーがフラッシュを使えるはずだから!!」

 だからそれ、そのチームにやらせればいいんじゃ…

 「はいはい、これチームライトの基地までの地図ね!ちゃんと連絡しとくから!はい、行ってらっしゃい!!」

 いいや…なんか突っ込むのめんどい

――――――――chapter6 ムウマの奇策:END―chapter7 チームライト に続く――――――――

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